農業の多面的機能の貨幣評価の試算結果

機能の種類と評価額評価方法
洪水防止機能(3兆4,988億円/年) 低平地以外の水田と周辺に受益する建物がある低平地水田の一時貯留能力及び畑土壌の間隙に一時貯留される水量を、治水ダムの貯留量あたりの減価償却及び年間維持費日よって評価(代替法)
河川流況の安定機能(1兆4,633億円/年) 低平地水田を除く水田のうち、河川へ還元される水量について利水ダムの減価償却費及び年間維持費によって評価(代替法)
地下水涵養機能(537億円/年) かんがい期の水田から地下水へ供給される水量のうち農業利用を除く地下水利用分について、水価割按額によって評価(直説法)
土壌浸食(流出)防止機能(3,318億円/年) 現状の土地利用における農地からの土壌流出量と耕作放棄された場合の土壌流出量との差(土壌流出防止量)を、砂防堰堤で貯砂した場合の費用によって評価(代替法)
土砂崩壊防止機能(4,782億円/年) 耕作の継続により防止されている土砂崩壊の件数に、地滑りによる一件当たりの平均的な被害額を乗じ、防止されている土砂崩壊被害額を推定し、評価(直接法)
有機性廃棄物処理機能(123億円/年) 農地に還元されている有機性廃棄物量に、容量当たりの最終処分場の建設費を乗じ、農地還元によって節減されている最終処分経費を推定し、評価(代替法)
気候緩和機能(87億円/年) 夏季に一般的に冷房を使用する地域で、近隣に水田がある世帯の冷房料金の節減額により評価(直接法)
保健休養・やすらぎ機能(2兆3,758億円/年) 都市部の世帯による農村地域における保健保養・やすらぎ機能に対する家計支出額を推定し、評価(トラベルコスト法)
生物生態系保全機能
体験学習と教育機能
その他の機能